Blog
2015.01.26 08:59 PM 投稿:by しりあがり寿
絵画の存在とその展開、改め ぞんざいな回転について

京橋のASK?でやってる個展が会期延長になりました。ということはちょうど会期半分過ぎたことになるのかな?この展覧会はいろいろな人からあれ何?みたいに尋ねられることが多いのでこの機会に作品について書いておきます。ネタばれとゆーかタネあかしとゆーか。
http://www2.kb2-unet.ocn.ne.jp/ask/2015/shiiagari_15.html



ボクが回転に惹かれたのはいつだったかな?最初は映画「ガメラ対ギャオス」かな?ギャオスを捕らえるために回転するホテルの展望台の上にギャオスの好物の血液をのっけてギャオスが血を飲んでる間に展望台をグルグル回し、ギャオスの目を回させて捕らえるという作戦でね。結局作戦は失敗だったけど、回転スゲーって思ったなー。次は予備校の頃、下宿が近かった高田馬場駅のホームから落合の方を見ると、お相撲取りとセクシーな女の人が向かい合って立ち会い前の仕切りみたいのやってる通称「エロ噴水」てのが見えるんだけど、これがグルグル回っててね。東京出てきたばかりの18歳のボクはよくホームでボーッと噴水が回るのを眺めてた。
で、4年前 2011年の秋に広島現美で秋山祐徳太子さんと「ブリキ方舟展」という二人展をやらせてもらったんだけど、その中に「チクビ真っ黒族と股のあたりキラッ族の世界遺産をめぐる戦い」ていう作品があって、大きな部屋に10体くらいづつのマネキンがそれぞれチクビ真っ黒族と股のあたりキラッ族に扮して向かい合って立ってるんだけど、なんかこうもうひとつ物足りなくて、いろいろ考えてその時もう展覧会の一月前くらいだったんだけど広島のビジネスホテルで朝風呂に入ってる時に「マネキンを回せばいいんだ!」て思いついたのね。
で回してみるとこれがなんとも面白い。存在が急にアピールされて空間が充たされるんだね。それからボクはいろいろなところでいろいろなものを回してきた。観◯光展では鎌倉円覚寺の龍隠庵の倉庫で薬箱やティッシュやらいろんなものを回した。一昨年から昨年にかけての京橋ASK?では画家のアトリエを回した。地下では小さなダルマと焚き火を回した。昨年の春からは箱根彫刻の森美術館で大きなダルマ30体を回し「おれはーすごいぞ、えらいんだぞー♪」と小声で唄わせた。静岡のCCCでは今でもデッサン教室がまるごとグルグルと回ってる。
そう、なんかね回すってことがシンプルだけど深いことのように思えてきて、今の時代目の前の景色はどんどん変わっていくけど結局どこにも行き着けないというか、自分たち自身が同じ場所でただただグルグル回ってる存在に思えてきてね。何でもかんでも回してみると「そうか、おまえもか。」て感じで感情移入したりしてね。まぁとにかくここのとこやたらいろいろ回してきた。
さて、で今回も何か回そうと思って。で昨年の展示で壁で回ってた絵がいい味出してたのでもう一度今度は徹底して絵画を回そうと思って。その場合、おそらくそれは「風景が回ってる」とか「人物が回ってる」とか「抽象画が回ってる」とかそういうものを一切省いたただ「絵が回ってる」のがよかろうということになって。つまり何が描いてあるとか何を訴えようとかそういう内在するものが何も無いような、とりあえず絵画としか言えないようなただの「絵画」。例えば会社の応接室にずっと飾ってあるんだけど、何度そこで打ち合わせしても何が描いてあるのか思い出せないような、しいて言えば「絵がそこに存在すること」だけを訴えているそんな絵を回したかったのね。
でもってテキトーに頭の中で想像して壺の絵を描いてみたんだけど、いやーなんともビミョーな絵ができあがって(笑)。自分の中でこれヘンテコだから回すんじゃなくて別の見せ方ないかな、とか迷いだして。迷って迷ってやっぱり回そうってことになったのね。
展覧会のタイトルも途中で変えたりしてゴメンなさい。でもやっぱり回転すごいわ。絵画としか言えない絵画ってなんだろう?とかいろいろ迷ってたのが回りだしたらもうどうでもよくなって(笑)。回っちゃったらなんでも同じじゃんみたいな破壊力感じたりして。いやー、てなことで元気よく2月13日まで回っております。ボクの回転依存症はしばらく治りそうもないね。

この記事のトラックバックURL
http://www.saruhage.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/746

コメントを書く
名前

アドレス(URL)

コメント
※管理者が不適切と判断した発言は断りなく削除することがあります。ご了承ください。